皆様こんにちはこんばんわ。
本日は「サルコペニア」についてお話します。
・言葉を良く耳にするようになった
・フレイルとの違いがわからない
・加齢により心配事が増えた
・高齢者(化)への不安がある
・最近つまづくことが多くなった
・段々と筋力が弱くなっている気がする
・健康意識が強い方
サルコペニアとは
加齢による筋肉量の減少および筋力の低下のことを指す言葉です。
2016年の10月に国際疾病分類に「サルコペニア」が登録されたため、現在では疾患(病気)として扱われます。
サルコペニアではどういった事が起こるの?
サルコペニアになると通常の生活内で、歩く事や立ち上がる事等の動作に影響が生じ、転倒しやすくなったり介助や介護が必要になったりし、ADLが低下します。
また、色んな病気の重症化や生存期間にもサルコペニアが関与しているとされており、現在は様々な診療科にまたがってサルコペニアに注意が向けられています。
筋肉(筋力)は40歳頃から気づかぬ間に少しずつ減っていき、70歳を超えた頃からするようになります。
若い時と全く同じような状態にまで回復する事は難しいかもしれませんが、筋力だけの事を考えると、運動と栄養、さらには休息により改善は期待できます。
「最近、腕や脚が細くなった」
「重たい荷物がさらに重たく感じるようになった」
「床や椅子から立ち上がりにくい」
などの状態にある場合には、かかりつけの医師に相談して下さい。
参考文献:健康長寿ネット
サルコペニアのリスクを自宅でチェック
もちろん不安な方はまず受診をおすすめしますが、簡単に自宅内でチェックする事も受診や対策となるためお伝えしておきます。
指輪っかテスト
筋肉量を簡単にチェックできる方法です。
椅子に座って、両ふくらはぎを直接触れられる状態にしておきます。
両手の親指同士と人差し指同士を結び、輪っかを作り、利き足と反対側の足のふくらはぎを囲うようにします。
このとき最も太い部分を囲むようにし、囲み具合によって、以下3パターンのフレイルリスクを簡単に把握することができます。
・囲めない:リスクは低い
・ちょうど囲める:リスクが少し高い
・隙間ができる:リスクが高い
(5回)椅子立ち上がりテスト
椅子から立ったり座ったりの動作を5回繰り返すのにどのくらい時間がかかるかを調べるテストです。
12秒以上かかる人は身体機能が低下していると判断されます。
・15秒以上:身体機能リスクが高い
・12秒以上:身体機能リスクの可能性あり
・10秒以上:ADL低下の兆候
6m歩行速度
この検査では6mを歩くのにかかる時間を測り、歩行速度を計算します。
秒速1m以下の人は身体機能の低下が起きていると判断されます。
わかりにくい方もおられると思います…要は6秒以上かかるとリスクが高いという事と考えてもらえたらと思います。
上記のチェックはあくまで”チェック”です。
3つのリスクがクリアしていたとしても1週後、1か月後、半年後にチェックすると「リスクが高い」結果になる可能性も十分あり、少しでも不安な方は受診をしてください。
サルコペニアにならないためには
糖尿病や高血圧などの生活習慣病、変形性関節症などの慢性的な疾患をもつ方、もしくは疑いのある方(頭痛や倦怠感、良く口(喉)が渇く方、または関節のどこかに痛むや不具合がある方)は病院等を一度受診し、主治医の指示に従って症状の悪化を防ぎましょう。
そのうえで、以下の4つの対策をバランス良く実践することが大切です。
食事
低栄養になると筋肉や骨が衰え、体力や食欲のさらなる低下に繋がり、身体や口のフレイルになりやすくなります。
毎日3食の規則正しい食生活を送り、しっかりとした栄養をとりましょう。
社会参加
仕事をしたり、ボランティア活動により「誰かのために」という意味合いを持ち、やりがいや生きがいを感じたり、ご自身の役割をもつ事が大事です。
また、外に出て人と会うことも大切で、地域活動への参加や友人と会ったり家族で出かける機会が少ない方は、歩行や移動する能力が低下するという研究結果もあります。
・家族や友人たちとの外出
・同じ趣味を持った方たちとの交流
・町内行事、福祉活動 等
上記のような社会との関わりを保てるように、交流を続け、身体機能の維持・向上に努めましょう
運動
歩く機会をもち、筋力の維持や強化、柔軟性の維持を図り、さらにはバランス能力を保ち、転倒や関節痛等の傷みを防ぐことも大切です。
そもそもの身体機能の低下や痛みによりサルコペニアを助長してしまう可能性は十分あります。
目的をもたずに歩くことは辛いことかもしれませんが、ご家族や友人と一緒に楽しく散歩するとよいでしょう。
私の経験上(理学療法士として)運動は頑張ろうとしたり頑張り過ぎたりすると長続きしにくい印象です(患者様をみていると…)。
のんびり、できる事から始めていきましょう。
口腔ケア
食後の歯磨きをしっかりと行うだけでなく、歯科等を受診して歯や口腔のメンテナンスをしましょう。
歯の健康が失われると食べる機能が低下し、飲み込む力も衰えやすくなります。
また、飲み込みにくくなるとムセ・窒息・誤嚥性肺炎などのリスクも高くなります。
おいしく食事をとり、口や身体の機能低下を防げるよう、口腔ケアに取り組みましょう。
最後に
サルコペニアやフレイルは意外と簡単に起こってしまいます。
何でもそうですが積み重ねの結果が今後に影響を及ぼします。
何も対策しないでいると、その積み重ねが筋力低下ならびにサルコペニアを招いてしまうのです。
そうならないために「今」できる事から積み重ねていき、過ごしやすい未来を築きましょう。
「もう遅い」
と思われたそこのあなた!!(笑)
遅いなんて事はありません…
騙されたと思ってこちらの記事も読んでみてくださいな(⌒∇⌒)
☆継続は力なり


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