拘縮・凍結肩Frozen Shoulder(フローズンショルダー)とは

皆様こんにちはこんばんわ。

本日は肩のケガ・不具合の一つの拘縮肩・凍結肩についてお話します。

当記事はこんな方におすすめです

・肩がいたい、動かしづらい、もしくは動かせない
・四十肩、五十肩で苦しんでいる
・整骨院に通っているが改善しない
・病院やリハビリに通おうか迷っている

目次

拘縮肩・凍結肩とは

拘縮とは

関節の周囲にある筋肉や腱・靱帯・関節包(関節を包む袋のような組織)・皮膚などの組織が硬くなり、関節の動きが正常よりも制限(関節可動域制限)された状態です。

単語の意味合いとしては上記の内容で、拘縮肩とは肩関節の関節包という組織が炎症等を起こし、硬く縮んでしまって肩の関節自体がほとんど動かなくなる状態(関節可動域制限)で…

簡単に言うと
固まってしまっている肩の事です。

関節の構造については{こちらを参考にしてください

凍結肩はFrozen Shoulder(フローズンショルダー)と呼ばれ、痛みは少なくなったのに肩が「凍りついたように」動かない段階の事です。

現場ではほぼ同じ意味合いで使われることが多い印象です。

起こるメカニズム(流れ)

※一般的に四十肩・五十肩と言われる”肩関節周囲炎”の流れを下記に示しています。
肩関節周囲炎について詳しく知りたい方はこちらへ

炎症期

・強いいたみ
・夜間痛(就寝時のいたみ)
・動かすと激痛
・自発痛(安静にしていてもいたい)あり

拘縮期

・痛みは軽減してくる
・可動域制限(いたみに関係なく関節の動きが制限されている状態)がでてくる
・日常生活では特に着替えたり結髪、結滞動作(後頭部や腰に手を回す動作)が困難となる

回復期

徐々に関節可動域(関節の動き)が戻りいたみもさらに減少してくる

炎症期や拘縮期というのは比較的自覚しやすい期間なのですが、回復期に移行している際はあまり気づく事なく、いつの間にやら
治っている
という具合です。

これが、私が患者様から良く耳にした世間一般の四十肩・五十肩の認識…だ、そうです(笑)

一例として、拘縮肩というのはこの過程の中の「拘縮期」が、そのまま可動域の改善がなくいたみだけが軽減してしまった状態です。
一見「いたみがないならいいじゃん」と思うかもしれませんが、そうなってしまった方(肩)の可動域制限は想像以上で、その状態で日常生活を送っていると、更なる炎症を招いてしまう可能性が高まります。

制限される動き

下記3つが典型的です

外旋(がいせん)制限

二の腕を外に捻る動きができなくなり、例えば「バイバイ」と手を振る動作がしにくくなります

挙上(きょじょう)制限

二の腕が耳の横まで上がらなくなり、上の棚の物を取る事が困難となります。

結髪・結帯(けっぱつ・けったい)動作の困難

最初に外旋制限がでるとお伝えしましたが外に捻じる制限より程度はマシも、内に捻じる制限(内旋(ないせん)制限も一定量生じます。
その影響で後頭部や腰に手を回せなくなり、題名通り、髪の毛を後ろで結ぶ動作や後頭部が洗いづらくなり、またエプロンの紐を結べなくなったり、男性で多い後ろポケットの財布を取り出しづらくなったりします。

四十肩・五十肩を放置する危険性

前項でお伝えした”いつのまにやら治っている”というのは実は否定できない事実なようで…私の周囲でも耳にしますが、なぜそうなっているかはわかりません。
しかし”いつのまにやら治らなかった”というのもまた、事実であり拘縮肩・凍結肩は上記のメカニズムの中で生じる事が多いですし、それ以外でもいつのまにやら凍結肩になってしまっている場合もあります。

どちらにしても”いつのまにやら〇〇”は結果だけであり、気づいた時には治療に難渋する状態になっている場合もあり気づく事が非常に難しいです。
だからこそ凍結肩に移行する可能性がある四十肩になった状態での対策が凍結肩にならない対処ができる一番のタイミングです。

凍結肩になってしまうと日常生活も相応に支障をきたしますし、リハビリ等を始めても、改善するのにかなりの時間を要します。
そうなってしまわない内に、できる限り四十肩・五十肩になった場合は受診やリハビリを強くおすすめします。

原因

・加齢(40~60代(四十肩や五十肩が起因の場合も))
・肩を動かさない期間が多い(いたみ・ケガ・手術後や四十肩・五十肩の拘縮期が長くなった場合等)
・糖尿病を患っている
・デスクワーク・猫背
などが関係していますが、私の経験上(出会った患者様)ではデスクワークの方が圧倒的に多い印象です。
姿勢が大きく関与してるのでしょうね。

でも正直言うと、はっきりした原因がないことも多いです…

{糖尿病

{デスクワークでなりやすいケガ

治療の考え方

下記は四十肩に対する考え方ですが、概ね下記の経過を辿る事が多い印象にあるので記載します。

炎症期

・無理に動かさない
・消炎鎮痛薬や注射の処置
・物理療法(温めたり、電気治療を行ったり(病院やクリニックで))
炎症が強い時期なので、無理に動かそうとはせず整形外科等でいたみ止めの薬剤を打ってもらったり薬でのコントロールが一番適度とされる頃合いです。
よく勘違いをされるのですが、”動かしたらダメ”という訳ではなく、通常通り動かせる範囲は適度に動かしてください。
極端に”動かしたらダメ”と捉えられる事も多く、日常生活内で反対側(健康な方)で全てを行おうとされる方を良く見ます

拘縮期〜回復期

・関節可動域練習(適度に関節を動かす練習)
・適度なストレッチ
・肩甲骨周囲の動きの改善
いたみも緩和してくる頃合いで、炎症が消失傾向のため適度に動かして良い頃です。
しかし、無理な動かした方やハードなストレッチ等は逆効果となってしまうので注意は必要です。
この頃になっても過度な安静等で、拘縮だけが残ってしまい凍結肩となってしまう方を良くみかけます。
前項で、動かせる範囲は動かしてとお伝えしたのにはここにも理由があり、”回復期”に移行していくタイミングはご自身でしかわかりません。
安静にし過ぎていると、回復期に至っているかが全く分からなくなってしまうためという理由もあります。

時期を間違えたり、無理な関節運動の練習やストレッチを実施してしまうと悪化する可能性もあります…
「じゃぁ、どうすればいいねん!!」ですよね…
だからこそ、少しでも違和感やいたみを感じれば、整形外科に受診してほしいのです。
そうすればどのような時期にどういった治療をすべきかの助言がもらえますし、少なくとも拘縮肩に可能性は低くなるのではないでしょうか。

受診の目安

・夜間痛が続く(寝ているといたい、寝転がれない)
・数か月動かしても全く改善しない
・日常生活に支障がある
・違和感

放置していても良い事なんかありませんし、周囲が「放っておいても治るよ」と言っても、それはその人の経過であって必ずしも、治るわけではありません。
もし重症になってもその人のせいにできませんし、四十肩の様な症状を示す、他の肩の病気も多数ありますので肩やそれ以外の部位に不安感があれば、すぐにでも受診し主治医の指示を仰ぐようにしてくださいね。

肩の代表的な病気についてはこちらへ

自宅でできる四十肩・五十肩、拘縮肩に対する運動

※いたみが強い場合は中止してください

・コッドマン体操(振り子運動)
・ストッキングやラップの芯等を利用した外旋ストレッチもしくはエクササイズ
・挙上エクササイズ
・肩甲骨のストレッチもしくはエクササイズ

※基本的には拘縮期~回復期の時期に実施するものですが、いたみも制限もない正常の場合に実施していても四十肩等の予防策にもなります。

肩のインナーマッスルについて詳しく知りたい方はこちらへ

最後に

拘縮肩・凍結肩は突然なる事は少なく、何かしらの前兆があるはずです。
しかしながら、主にデスクワーク等や腕を頻繁に挙げる動作が少ない場合はこの限りではなく、違和感やいたみを自覚する前に、実は拘縮肩になっていたと言う方も時々見られます。

どういう事かと言うと、生活スタイルによりいたみが出る部分まで動かす機会が極めて少なく、関節の動きの制限を自覚できない方も時々おられるという事です。

実は肩をいためている(自覚なし)
↓
拘縮肩になっている(関節の動き自体が縮小)
↓
狭い関節の動きの中での周囲炎(いたみを自覚)を発症
↓
受診

上記の経過を辿る患者様が一定数おられ、担当して、いたみを一定量取り除いた後に拘縮肩が見つかるといった流れです。

もし当記事を見られた方で、腕を動かす頻度がもしかしたら低いかも?
と思われる方は一度大きく腕や肩を動かしてみてください。
何か感じるかもしれません。
いたみや違和感を自覚した場合は速やかに受診してくださいね。

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